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「新型うつ」は病気か?それとも...。Vol.10

しばらく間が空いてしまいましたので「新型うつ」のまとめからはいっていきましょう。新型うつと従来型うつの違いをもう一度まとめてみましょう。そして、治療に触れて行きます。

 <従来型のうつ>

・慢性的に気力を失う。 

・病気に対する知識が無く、受診を拒む。 

・自責感や罪悪感を抱いて、自分を責める。

・拒食、不眠の傾向が見られる。  

 

<新型うつ(現代型抑うつ症候群)>

・自分の好きな好きな事は元気にできる。

・うつ病で病で休職することすることに抵抗感が無い。

・休職中の手当手当や社内の制度を制度を細かく調べ、上手に利用する。

・自責感に乏しく、責任を他者に転嫁する傾向が見られる。

・過食、過睡眠の傾向がある。

 

新型うつの最大の特徴は、自己肯定&他者否定(他罰性)=悪いのは自分じゃ
ない。相手(上司や会社)が悪い。という点と、人格的に大人に成りきれて
いない点です。つまり、新型うつの要因と考えられるのは、

1) アイデンティティ(自己の一貫性と独自性)の未確立。

2) 緊密過ぎる親子関係。(よい子症候群)→小さい時から、いい子でした…。

3) コミュニケーション能力の低さ。→ゲームマシンやメールで育って来たので、
 対面での会話が苦手。また、自分の思いや意見を伝えるボキャブラリーの無さ
(読書離れが原因と思われる。)が極端に目立ち、自分でも表現力不足に苛立っ
 ている。

4) 社会秩序重視の社会風潮から個人関係重視の社会への変化。

  5)人格形成が未熟。(お子ちゃまのままで成長。年齢相応の大人に成りきれて
   いない。)

以上の5つの点です。この内(1)(2)(5)は、脳内の問題が大きく影響しています。例えば32歳の男性、うつ病の診断書で休職中だが、上司との軋轢が嫌で職場に復帰する意志が無いため、自宅で国家資格を取得するため勉強中。というクライアントさんの場合、会社にその事実がバレれば問題になることが解っていながら、治療にも通わず自宅で国家試験のための勉強をしているところなど、正に「サボリ」や「ズル」と言われる所以なのかもしれません。しかし、「ずるだ」、「サボリだ」と決めつけて、会社側が退職に追い込む様な行動を取ると、攻撃性が他人に向けられ、不当解雇で訴えを起こす等の過激な行動に走る可能性があります。また、その攻撃性が一転して、他人から自分に向けられ、自傷行為に進む場合もあるので、注意が必要です。

 

「新型うつ」の治療法は決定打が無く、向精神薬は効果が乏しく、カウンセリングが良いとされてはいますが、その効果ははっきりしていません。

しかし、“池田登式セラピー”では、幼少期の思い込みや禁止令(2つのI)を取り除くことで脳内の前頭葉に血流を集め、“今ここ”の現実にふさわしい年齢の大人として思考し、行動する事ができるように自分を再養育することができるので、新型うつにも充分対応できます。

 

新型うつの特徴として、「よい子症候群」と「未発達のお子ちゃま状態」というのがありましたが、これらから考えられる「2つのI」(注1)は、「成長するな」「属するな」「近づくな」「信じるな」等です。これらの「2つのI」を持っている人は、「人間関係が下手だったり、苦手だったりします。」

「人とよくトラブルを起こす。」「自分の周囲から人が去って行く。」などの現象も起こりやすいようです。

もちろん、この「2つのI」以外にもいくつか要因が重なっている可能性は考えられますが、これらを“池田登式セラピー”で一つ一つ取り除いていけば、は虫類脳や動物脳で幼少期に、安全と結論付けてしまっているインプレッション(思い込み)を訂正し、大脳新皮質(前頭葉)で年齢にふさわしい今、現在の思考と行動を取ることで、周囲との軋轢も徐々に薄れ、人間関係も修復されていくと思います。

 

今現在、会社内で新型うつの対処に苦慮しているのは、従来型のうつと同じ様に対処しているからではないかと考えます。例えば、従来型のうつの場合は早く楽になりたいとか、仕事に復帰したいと考えるので、会社が放っておいても医者に通い、治療に専念するのが当たり前でした。従って会社側も治療の妨げにならない程度に連絡を入れ、治療の進み具合を確認する程度の関わり合いに留めていたはずです。(あまりひつこくすると、治療の妨げになるとの判断から)

 

しかし、新型うつにこの様な会社の対応は不適格だと思います。また、「ずる」や「サボリ」との見分けを付ける意味でも、頻繁なフォローと連絡、治療に関するレポートの提出を義務付けるべきだと考えます。「好きな事はできるが仕事はだめ」という新型うつの特徴を逆手に取って

休職中の自分の生活やカウンセリングに通った様子をレポートさせ、毎日日記のように記入し、一週間ごとに人事担当者に提出することを休職中の責務とすれば、人事担当者や上司の方々にとっても、新型うつの実態を把握できる機会となりますし、本人にとってもノルマ的な枷がはめられる事で会社とのつながりを常に認識する材料となり、社会復帰に対する考え方も変化して来て、おちおち好きなことばかりもやっていられない気分になって来ると思います。また、できれば2〜3週間に一度は会社に来させるか、担当者が外で本人に会うかして、生活の様子を把握し、担当者自身の目で本人を見る事で、復帰のメドも立てやすくなるのではと考えます。「ずる」や「サボリ」であれば、必ずボロが出て来るので、その時点で会社としての判断や対応を考えればいかがでしょう 。

           

新型うつは病気か…?というテーマで延々と書いてきましたが、私ども、“池田登式セラピー”では、「2つのI」という幼少期のインプレッション(思い込み)やインジャンクション(禁止令)を解消することにより、脳の三層構造の中の前頭葉に血流を集中させ、今、現在の年齢に相応しい思考の元、行動を起こしていくように指導しています。薬物に依存しない、メンタル・サポートを行っております。この方法ですと、長い時間を要していたセラピーを早期解決につなげることも出来るようになってきました。池田式脳三層.png

そして、新型うつでも通常のうつでも「2つのI」を解決させて行くという手法に変わりはありません。辛い、苦しい、死にたい、消えたい。等の悩みをお持ちの方は一度、渋谷のバーミリオンハートに御連絡下さい。きっと、解決の道がみつかると思います。

 

(注1):2つのI:池田登先生が幼少期のトラウマと表現しているトラウマの事。PTSDのトラウマと間違えやすいので、弊社では、思い込み(impression)&禁止令(injunction)の英語表記のダブルのIを取って「2つのI」と表現することにしました。

 

ピクチャ 11.png

 

 

「新型うつ」は病気か?それとも...。Vol.9

「新型うつ」を病気と認めるべきかどうかについては、意見が別れる所ですが、私は、最初から

「病気」という判断でこのブログを進めてきました。ここで、私なりの「新型うつ」に関する事

をまとめてみたいと思います。

新型うつとは?.png

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、新型うつ=現代型抑うつ症候群 という呼び方が現在、一般的だと言える様です。

従来型のうつとの比較を上にまとめてみました。

 

「新型うつ」の特徴は好きな事は出来るが好きでない事は出来ない。(いや、やろうとしない。)つまり、まともな大人から見れば、「子供のままで、成長していないと思える。」のがこの点です。しかし、本人たちは、医師の診断書もあることだし、自分は病気だと信じて疑っていないので、周囲の思惑等、全く異に介しません。その上、うつ病で休職することに抵抗感や罪悪感が無いので、休職中の手当についてや、休職中に利用できる社内の制度等についても事細かに調べあげ、上手に利用します。これも、上司等の大人たちにとっては、腹立たしい出来事と映ります。「みんなに迷惑をかけて休むのに遠慮というものは無いのか…。」という叫びが聞こえて来そうな気がします。

最後の自責感に乏しく、責任を他者に転嫁する傾向…。という部分ですが、これは週刊文春でも指摘していた点です。子供の頃から親にも怒鳴られた経験がほとんど無い「良い子」の状態で過ごして来たため、仕事上のトラブル等で上司から叱責を受けると、自分が犯したミスを棚に上げて、叱責した上司への怨みばかりが募ってしまいます。衆目の中で叱責されたなどの恨み辛みばかりが記憶に残ってしまい、肝心な自分のミスへの反省はどこかにぶっ飛んでしまう訳です。これが、「新型うつ」の特徴です。

新型うつの仮分類.png

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まだ、決定打が無いので、完璧な分類はできませんが、一応、上記の3パターンに分類されると思われます。「ディスチミア症候群」「非定型うつ病」「発達障害型」の3パターンです。この内、非定型うつ病は週刊文春でも取り上げられたいましたが、ディスチミア症候群については、この表現こそ使われていませんでしたが「他者否定&自己肯定」ということで記されていたかと思います。いわゆる「自己中心的」で「自己愛着」が強く、社会的には未熟で、他者に依存する部分が多いのも特徴です。うつ病と言うよりは、「コミュニケーション障害」の一つと分類する学者もいるようです。

「非定型うつ病」についてはVol.7で詳しく述べましたので、ここでは割愛します。

「発達障害型」について言えば、ディスチミアと近いものがあり、コミュニケーション障害とも言えるようです。こだわりが強く、まわりに合わせることを苦手としているのが、アスペルガーと似ている点です。普通の大人は、社会常識やマナーを意識しているのですが、そういうものには割と無頓着な点もアスペルガーに似ています。

新型うつの要因.png

 

 

 

 

 

 

 

 

上にあげたのは、「新型うつ」の要因として考えられる事柄です。アイデンティティ=自分らしさと考えるとそれが未確立ということは、「自己一致ができていない。」ということを示しています。親子関係がべったりで、小さい時から「良い子」と呼ばれて育ったケースが多く、どんな場面にも親がしゃしゃり出て来ます。コミュニケーション能力が低いので自分の気持ちを表現する語彙すら持ち合わせていません。パソコンや携帯での生活が日常化していて、対人関係を築く方法すら知らない場合が多いようです。社会秩序を重んじる社会から、個人関係重視の社会変化が生んだ未発達の大人。子供の世界から抜け出せていない未熟な社会人。現代の若者の代名詞的な特徴が全て網羅されています。

新型うつの症例.png

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「新型うつ」はあくまでも病気という考え方がここでも確認されたようですが、「ズル」だ、「サボリ」だ、という考え方は40代後半以上の社会人からは、抜けきれないようです。しかし、「ズル」「サボリ」といった決めつけで社員を退職に追いやるような事が起きれば、「新型うつ」の患者の攻撃性が他者や会社に向けられる可能性があります。訴訟等のやっかいな事件を引き起こされかねないと考えられます。また、逆に攻撃性が自傷行為に向けられた場合も充分に考えられるので、自殺等に結びつく状況も考慮しなくてはいけません。

病気的には軽度のうつや障害である可能性が高いので、向精神薬は効き目が薄く、心理カウンセリングが有効な手段と考えられます。

今秋にもとささやかれているメンタルヘルスケアの義務化が進めば、「新型うつ」のクライアントで心療内科やカウンセリングルームはごった返すことになりそうです。そうなれば、各企業も今のままではなく、新しい対策を摸索する必要性が出て来ます。訴訟やトラブルを未然に防ぐためにもきちんとしたメンタル面での対応が望まれます。形だけのメンヘルでは、もう誤摩化せない所まで来ているようです。

会社の対策.png

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会社が取らざる負えない3つの対策として、下記の物が上げられます。

(1)本人への対策

  ・診断書に「うつ」と在るからと、あまり特別扱いをしない事。           

   簡単に腫れ物に触るような態度を取るのはやめるべきです。

  ・仕事の評価は平等にきっちりとすること。

   誰に対しても変わらない評価をしていることをアピールする。

  ・社会人としての立場を明確化する。

   社会人としての常識やマナーを始めとする知識を徹底し、自分が学生時代のままの

   甘えや、子供っぽさを払拭するように指導する。

(2)周囲の社員への対策

  ・休職者の穴埋めに回ったチームの評価を高める。

   休職者の仕事を代行してくれている周囲の社員たちの不満を増大させないように

   しないと、「新型うつ」の連鎖反応が起きる可能性が考えられます。それを未然に

   防ぐには、代行社員から、不満が爆発しない様なケアを心掛ける必要があります。

(3)会社全体での対策

  ・「新型うつ」の実態を知るためのセミナーなどを開催する。

   「新型うつ」の知識や情報を得ることと、「新型うつ」への認識のあり方を勉強

   する場を設けて、管理職や人事関係者は学んでおく必要があります。

  ・就業規則の見直しを早急にする必要があります。

   ①遅刻や「サボリ」と判断できる欠勤には、厳しく接する必要がある。

   ② ①での対応で改善が見られない場合には処分の対象とする等のルールを

    予め決めておく。

   ③ ①②の事等を就業規則に明記するように改正しておく。

  ・職場の感情的な不満や人間関係の見直しは、その部署だけで行うのではなく、

   会社全体で対応策を練るよう指示する。

     セクハラやパワハラの問題まで絡んで来るので、職場の不満や人間関係の

     見直しは、会社全体の配置替えや部署の異動までも視野に入れて検討する。

 

「新型うつ」は今や大きな社会問題となっています。これを根本的に解決するには、会社の組織を上げて取り組む必要があります。一方的に若者が悪いと決めつけることも、上司の若者への無理解も平行線のまま、放置してきた現代社会の歪みが一機に膿みを出しているようなものだと考えます。精神疾患の判定基準が変わらない限り、「新型」も「従来型」もうつ病であることに変わりは無いのです。医者は書けと言われれば、「うつ」の診断書を書くでしょうし、それを提出されれば企業は休職させない訳にはいかないのです。

会社は、治療に専念して一日でも早く、職場復帰してほしいと考えるでしょうし、休職した本人もそれを願っているに違いないと勝手に判断しています。しかし、休職者の方は本気で職場復帰を考え始めるのは休職予定日数の残りが数えるほどになってからのように思えます。何故なら、彼らに休職すると周囲に迷惑がかかるという罪悪感は全く無いからです。自分に許された特権だとさえ思っているかもしません。

私はこの休職中の会社側のフォローをもっと変化させなくては「新型うつ」の患者も「サボリ」と疑われたままで職場復帰しても長続きしないのは当然だと思うのです。周囲はこの休職者のためにハードな仕事をこなして来たのですから不平不満は山のように抱えているでしょう。しかし、当人は病気だと認められて休職したのだから、復帰すればみんなが大事にしてくれる…。ぐらいの甘い考えでいる場合の方が多いと思うのです。

そんな双方の思惑が噛み合うわけもありませんし、うまく処理出来るはずもないと考えるのです。これらをうまくドッキングさせて、スムーズに職場の雰囲気を回復させることこそが、人事担当者の腕の見せ所では無いでしょうか。(つづく)

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「新型うつ」は病気か?それとも...。Vol.8

週刊文春の「新型うつ」の特集の最終回は、2012年7月12日号でした。筆者の森健氏が昨年末に

発表した「つなみ 被災地のこども80人の作文集」が平成24年度の大宅壮一ノンフィクション賞

に輝いた事が最終回に花を添える結果となりました。

 

最終回の冒頭は、企業にとって一人の社員が休職するとどれぐらいのデメリットがあるかという話

からスタートしています。年収500万円の社員が一年間休職すると、企業の負担はいくらになるか?

という質問から入っています。休職中の給料支給が三分の二だったとして、給料だけを単純計算す

れば333万円だが、実質は年収の3倍、1500万円になるというのです。保健同人社がネットで公開し

ている試算ソフトによれば、休職者の仕事を代替する社員の残業代、派遣社員など、外部社員の費

用や教育費などの派生的費用を含めて約3倍の経費を食うことになるというのです。

 

現在、うつの広がりは大変な経済的損失をもたらしているのです。厚生労働省が2010年に試算した

「自殺やうつによる経済的損失」の調査によれば、うつ病による経済的損失は7,700億円(自殺も含

めれば、27,000億円)という莫大な金額になるのです。

 

2006年に厚生労働省は改正労働安全衛生法(安衛法)を施行し、月に百時間以上の残業があり、疲労

を感じている社員を医師に面接させるように制度化したにも関わらず、うつや自殺は改善されなかった

ため、昨年安衛法のさらなる改正案を臨時国会に提出しました。「企業は年一回、医師や保険師を通じ

て、全従業員のメンタルヘルスを確認せよ。」と制度化したものです。(今年の秋には施行の予定)

 

しかし、この法案が改正、完全適用されると企業の人事担当者から悲鳴が上がっています。「全従業員

の検査ともなれば、公的機関を使っても莫大な費用がかかる上、メンタルヘルスのチェックリストにも

問題が潜んでいます。「ひどく疲れた。」「気分が晴れない。」といった内容では忙しい会社なら、9割

以上が適合してしまうのです。しかも、この検査によって病気休暇が取り安くなるため、休職者が増大

し、業務があちこちで滞ることになりかねないのです。

 

以前の大手企業ならば、休職期間を2年間と定めれば、そこで復帰すれば、また、再発等で休職する時、

最長の2年間はリセットされ、再度2年間の休職に入れるシステムの就業規則が通常でした。しかし、この

制度を利用する社員があまりにも増大したため、就業規則の改定をし、休職は最大で2年間というのが今

や常識となりつつあるのです。それは、制度を悪用するケースが出て来たからなのです。

 

それでも大手企業は恵まれている方で、中小企業の中には三ヶ月の休養を満了すれば退職というケースも

少なく無いのです。そのために近年増えてきたのがEAP(外部からメンタルヘルスを支援する)という企業

です。独自のメンタルシステムを持てない企業向けに、外部から支援するプロ集団です。

 

職場復帰を目指す方々のケアをするプログラムを集団の中でこなす事で、実社会への復帰を目指している

のです。今回の森健氏のレポートは「新型うつ」の実体を粒さに公表するという意味では大いに意義のあ

るものだといえると思います。ただ、残念なのは、研究者、企業担当者、臨床現場と全て網羅されたかの

ように思うのですが、臨床の現場が精神科医にばかり偏っている気がしてなりませんでした。

 

というのも、私たち臨床心理カウンセラーの所にも「新型うつ」の波は大きく寄せて来ているからです。

え、そんな事で…。と思えるほどに他愛のないことで「死にたい。消えたい。」と口走る若者が増えて

来ているのです。今回の特集を読んで、PTSDと同様の感覚で対処しなくてはいけないという指摘に私も

大きく頷いた一人です。トラウマのとらえ方や見方を変える事で救えるクライアントさんが居るのなら

それを取り入れてでも治療はすべきだと思います。そして、私たちがずっと訴え続けて来た「池田登式セ

ラピー」による治療法こそが、「新型うつ」に大いに効果が期待できると考えます。次回はその点につい

て記してみましょう。(つづく)

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「新型うつ」は病気か?それとも...。Vol.7

「『新型うつ』の一つと言われている『非定型うつ』によく効く治療法を発見したんです。」赤坂クリニックの

貝谷氏はおもむろに切り出したそうです。「この病気に関わって24年…。こんなにはっきり効いたのは初めての

ことなんです。」

 

非定型うつの特徴は、「すきな事は出来るが嫌な事は身体が動かない。過食や過眠、手足が鉛の様に重い疲労感。

感情の抑制が効かないことがある。」などが上げられる。もともと自分への評価が高い人や、二十代〜三十代の

女性に多い。回復には一進一退を繰り返しながら数年はかかるのが常とされている。

 

前回は精神疾患の研究者の側からの意見を取り上げ、「新型うつ」はうつ病ではないとしました。「抑うつ状態」

という玉虫色の診断書が患者数を増やしているとも指摘しましたが、これらは全て研究者の意見で臨床の立場に

居る方々は別の意見があるだろうと想像出来ていたのですが、案の定、彼らは、「現状は、うつ症状だと訴える

クライアントに向き合わざる負えない、臨床の立場を全く理解していないと不満を述べる。

「臨床医は日々、患者と向き合っている。目の前に苦しいと訴える人が居れば、治療しない訳にはいかないので

す。」と言われました。

 

「仕事は出来ないが、好きな事はできる。」という現象を「仕事は出来ないが遊びは出来る。」という言葉に置

き替えてしまうから、みな腹がたつのではないだろうか。「高いストレスが掛かる事はできないが、低いストレス

のかかることなら出来る」と置き換えてみると、昔から言われていた「逃避型うつ」に当たるのではないだろうか。

これは「軽いうつ」と分類されていました。だから、今の「新型うつ」も軽少ではあれ、うつ病であることに変わ

りはないと考えられます。今の20代〜30代のうつ患者には共通点があるのです。

 

それは、過酷なまでに社会に過剰適応しようとする若者達の姿です。コミュニケーション力が求められればそれに

適応しようとテンションを上げ、疲弊し、うつに陥るというパターンが多いのだそうです。抗うつ剤はこの手の患

者には全く効きません。うつ患者の5割が薬物を使わずに自然治癒しています。というか、薬物が効きにくい別の

病気と併発している患者が増えているようです。パニック障害とうつ、ただのうつ病に見えたが、実は双極性障害

(躁うつ病)といった具合に複雑化しています。

 

さて、最初に書いた「非定型うつ」の特効薬の話ですが、貝谷先生は「新型うつ」が増加している要因は、「過

保護」に育てられた打たれ弱さだと明言なさいました。「いい学校に行くために勉強ばかりして、大学生になった

子達が、その流れのまま社会人になっています。みんな良い子で、ストレス一つ感じずに親の庇護の元で育って来

た結果、本来成長過程で経験するはずのしごきや厳しいストレスを全く経験していないので、乗越える力も持って

いません。そのまんま育って来てしまったのです。会社で上司にガツーンとやられたのが、初ストレスという若者

が多過ぎるため、そんな些細な事がトラウマとなってうつ病を引き起こしているのです。

 

上司に一度雷を落とされたぐらいで出社拒否になったり、うつ病と診断されたりしています。でも、適切な診断と

適切な投薬があれば、精神疾患は改善される。と貝谷氏は言い切っています。「大事なのは、その患者さんの足跡

をきちんと聞き取り調査することです。どんな背景でどんな症状が出たのかをしっかり聞き、診断と処方をする。」

これを怠っては何も解決しません。貝谷氏の長年の経験と治療法に裏付けされた上で、辿り着いたのが「非定型う

つ」とPTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状の酷似点だと言うのです。その鍵は「フラッシュバック」でした。

 

「非定型うつ」のクライアントさんは人に言われた事を何でもネガティブに捉えてしまい、過敏に反応するという

「拒絶過敏症」という症状が強く出て来ます。強いストレスとなり、抑うつ的になる過程で見落とされていたのが

フラッシュバックでした。誰でも失敗したり怒られたりしたら嫌な記憶として残ることはあり得るのですが、「非

定型うつ」では、その記憶の蘇り(よみがえり)=フラッシュバックが、頻繁に、そして強く起きるのです。その

上、相手が褒めてくれた言葉までもその裏を勝手に読み取り、ネガティブ思考に落ち込んで行く。それが悪循環と

なって、うつ症状が進んでしまう。という現象が、PTSDと酷似していることに貝谷氏は気付いたのです。

 

トラウマ(心の傷)体験(戦争や災害などの恐ろしい体験を経た人がなる精神障害)、れっきとした精神疾患なの

です。恐い、恐ろしい体験をフラッシュバックで繰り返し思い出す。それが原因で強いストレスが起き、恐怖や無

力感、苦痛を味わう病です。

 

戦争や災害ほど過度では無いが、上司にガツーンとやられた経験や激しくプライドを傷つけられた体験も、社会経

験の乏しい若者にとってはPTSDと同じトラウマなのではないだろうかと貝谷氏は考え、PTSD用の薬物が効くので

はないかと考え、処方した所、見違える様に効果が現れたのだそうです。そう、「非定型うつ」の根源は、嫌な体験

記憶のPTSDだったのです。脳内で過去の嫌な記憶を活性化させない薬理効果を処方した方法が、功を奏したようだ。

(つづく)

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                 戦争              災害             トラウマ

 

「新型うつ」は病気か?それとも...。Vol.6

前回ご紹介した「脳科学研究センター」の加藤先生は、企業に提出する診断書の書式の改良を提案されています。企業

が求める診断書に「大うつ病」「双極性障害」「気分変調性障害」「適応障害」といった疾患分類が記載項目として示

されている書式や、詳細な症状が記載されていたりすれば、”医師”、”患者”、”企業”の三者で病状の把握が的確にできる

ようになります。前回の例のように、玉虫色のクライアントが出現することはなくなるのです。

うつ関連疾患.png

例えば会社では働けないが、家では日常生活が普通に送れる。という患者さんだとすれば、「大うつ病」とは言えないし、仕事の内容や量よりも職場の人間関係に問題があることは誰でも理解できると思います。

残業が多いとか、激務が続いている。といった業務内容よりも、直属の上司と会いたく無い。とか、その部署に居るだけで、発汗し、呼吸困難になる。となれば、企業側も改善する方向に働きかける可能性が出て来ます。

職場環境が改善されれば仕事に復帰するのも早くなるわけです。つまり、病院での治療よりも社内の人事異動の方が良い治療薬にンある場合が多々あるのです。医師にとって、定型以外の書式での診断書作成は、手間がかかりますが、医師、患者、企業の三者が納得できる診断書ならば、今後の治療にもおおいに役立つものなのです。

「新型うつ」などという曖昧な病名をここまで世間に広めてしまった要因の一つは医師の側の混沌とした状況だと言えます。うつ病は新型と従来型に大きく分けられますが、そういった体系別の治療法なども分類し、診断書にも付記することで、前出の三者が夫々に納得できる対処法を用いることができるのだと考えます。

 

 

再三記してきましたが、こうして分析が進むと益々「新型うつ」の立場は追い詰められ、病気として認めてもらえない

方向に進んでいますが、やはり、どんな病名が付記されても「新型うつ」は病気なのです。薬物もあまり効果を示さな

い、症状は軽く見えるが、非常に治りにくいうつ系の病気なのです。従来型のうつ病ならトラウマなども命に関わる事

が原因だったりしますが、今の若者は「そんなことぐらいで…。」と笑われてしまうような事でもトラウマやPTSDを

引き起こすのです。この点については次回に記したいと思います。(つづく)

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医師ms.jpg企業.jpg患者.jpg

 

 

「新型うつ」は病気か?それとも...。Vol.5

週間文春の「新型うつ」の特集は第三弾で「新型うつ」はうつ病かどうかという、本筋に入って

来ました。権威者と呼ばれる方々が「新型うつ」はうつ病では無いと言い切っているのが印象的

でした。

 

今回は権威と呼ばれる方々の意見がメインですが、研究者ばかりで、臨床家が存在していません。

精神医学界の中枢の研究者の意見はほぼ一致しています。「新型うつは、現代という時代背景の中で

少子化の影響や文化的、社会的な若者の変化によって増加してきたもので、従来型のうつが新型に

変化したとは考えにくい。新型うつは『うつ病』ではない。」と双極性障害の第一人者は言い切って

います。彼の新型うつの分析は次の通りです。

 

新型うつ:青年期特有の未熟な自我、経験の乏しさ等に起因する職場不適応事例が、精神科を受診

した結果、一定期間の休養指示及び薬物療法等、うつ病としての対応が取られることにより、周囲が

困惑するという社会現象のこと。

と、理科学研究所脳科学総合センターの加藤忠史氏は、書いています。

 

①職場における若者の未熟さ。②精神科医による曖昧な診断書。③その安易な治療。

と、3点の問題点も加藤氏は指摘しています。①に関しては昔から新入社員で落ち込んでうつっぽく

なる子はいました。それより、②③の問題の方がやっかいだ。とも指摘しています。

現代の労働安全衛生法では、医師から診断書が提出されれば、企業はその指示に従う義務があります。

従って企業側は診断書の提出を拒否も無視もできないのが現状です。病名に「うつ病」とあれば、『?

??』と感じても従わざる負えないのです。うつ病も軽いのか重いのか、『うつ病』の一言では判断で

きません。直属の上司にすれば、「そんな様子無かったけどな?」と感じても診断書の効力の方が強い

のです。

 

医師の方も、クライアントが眠れないとか、食欲がないとか言われればその言葉を信じて判断するより

仕方がなく、患者の言葉を鵜呑みにして診断書を書かざる負えない状態です。こうして、一人の休職者が

出来上がってしまうわけで、会社にとっては大きな痛手となってしまいます。これを悪用して休みをゲッ

トしようという若者が居る為、「新型うつ」で本当に苦しんでいる若者達までが同類に見られてしまうの

は、臨床の現場に居る者としては本当に辛いのです。…このことはもう少し後でお話するとして、診断書

の記載をもう少し細かくしたら、企業側にも原因や対処法が理解できるのでは?と指摘する専門家の意見

を次回、お知らせしましょう。

患者図.png

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰が悪いわけでもないのですが、企業には頭の痛い玉虫色の「抑うつ症状」のクライアントが出現すること

になってしまいました。しかも、この社員に確認すると、仕事量のストレスより職場の人間関係のトラブル

の方が抑うつ症状の要因らしいのです。(つづく)

悩むms.jpg医師.png脳内図s.jpg 

 

 

 

 

 

 

「新型うつ」は病気か?それとも...。Vol.4

「新型うつが増えた要因は、大きく分けて3つの答えに集約される。という話を前回しました。

その3つの内容は下記の通りです。そして、前回(1)と(2)について説明しました。

1)社会的背景・特に若者の変化。

2)メディアの取り上げ方の変化。

3)診断基準と新薬の登場。

 

今回は(3)について説明しましょう。1990年に世界保健機関(WHO)によって定められた

精神疾患に関する診断基準「ICD10」と1994年にアメリカ精神医学会が発表した「DSM-Ⅳ」に

よって、精神医学の世界は大きく様変わりしました。特に後発の「DSM-Ⅳ」が臨床に与えた影響

は絶大なものでした。

 

このチェックリストに適合すれば、16種類の精神疾患の診断が出来てしまうのですから、医者にと

っての拠り所となるのに多くの時間は必要ありませんでした。「DSM-Ⅳ」以前の精神科は、決まっ

た診断基準が無かったので、個々の医師によって、病名さえ一致していなかったのです。

 

臨床の現場では慎重を期すため、入念な聞き取り調査をし、抑うつ状態などの状態像を把握し、

数週間様子を見て、初めて薬を指示するという慎重さでした。世間の精神疾患への偏見も強く、

病名を声高に述べると患者やその家族に与える影響が大き過ぎたのである。

 

しかし、「DSM-Ⅳ」が定着すると、すぐに診断が下せるし、適切な治療法も指示できるので確定的

な診断が可能になったのです。その上、世紀の変り目にに画定的な新薬が登場した事で大きく医療

現場が変わりました。脳内のセロトニン(神経伝達物質)濃度を維持する事で、うつ状態になるのを

防ぐSSRIと称される薬の登場でした。しかも、副作用が既存の薬より極めて少ないのも医師たちには

朗報となったのです。朗報なだけでなく、精神科の医師が急増したのもこのためでした。

 

1996年には1万百人だった精神科の医師が、2010年には1万四千二百人。と、1.4倍になり、精神科の

診療所は1996年には3198軒、診療内科は、662軒しか無かったのが、2008年には、精神科が5629軒、

心療内科が3775軒と合計では2.4倍ですが、心療内科だけを比べてみれば、12年間で5.7倍に増えた事

になります。「精神科」の看板は潜りにくくても、「心療内科」の看板なら潜りやすい。という患者

の心理を狙ったものだと言えましょう。

 

診療報酬の改定も影響していると示唆する関係者もいます。1996年以後の中医協(中央社会保険医療

協議会)の診療報酬の見直しで、病院における診療報酬よりも診療所の診療報酬の方が高く改定され、

大手病院までが入院施設を持たない精神科を外部に独立させ、診療所として運営するように様変わり

していったのです。

 

1990年代まではうつ病など精神疾患への偏見やタブーは存在していたのですが、ここ10年で理解が

進み、偏見やタブーが薄れてきたのは良い事なのですが、昔なら白い目で見られるのが嫌で来なか

った軽い症状の人。いわゆる「新型うつ」の人が気軽に心療内科を訪れるようになった事で、「治療

は嫌だけど、診断書は欲しい。」などという不謹慎とも言える患者が出て来る結果となったのです。

 

何度も繰り返して申し訳ありませんが、ここまで否定されても、私は「新型うつ」もれっきとした

病気だと言いたいと思います。「診断基準に当てはめるとうつの部類だから。」という理由では

ありません。「どんなに普段の生活がスムーズに出来ても、職場の人間関係のささいな軋轢が原因」

であってもその人にとっての軋轢の大きさは他人が決める事では無いと思うからです。この点につい

て、次回少し触れてみましょう。(つづく)

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書類とぺんs.jpg

   三宿待合室.png医師.png

「新型うつ」は病気か?それとも...。Vol.3

軽そうに見えて治りにくいというやっかいな「新型うつ」だが、この表現は正式名称ではありません。

従来型うつ病は「大うつ病(重いうつ病)」という名称で新型うつと区別されていますが、新型うつ

は、その症状によって「非定型うつ」「双極性障害Ⅱ型」「適応障害」「不安障害」などと呼ばれ、

医師によって見解が様々なのが現状です。

 

「新型うつが増えた要因を何だと考えますか?」と専門家に問うと、大きく分けて3つの答えに集約

されています。

1)社会的背景・特に若者の変化。

2)メディアの取り上げ方の変化。

3)診断基準と新薬の登場。

この3つに関連性があるようには思えないが、一つ一つ検証してみましょう。

 

(1)若者の変化。について言えば、新入社員を対象にした意識調査で、2000年前後から、「入社の

動機」に関する調査で異変が起きています。会社を何を基準で選んだか?という4択の問いに対して

「将来性」等は下り坂なのに対して、「仕事が面白い」という項目が急上昇しているのです。本来、

入社前後に「仕事が面白い」なんて感じる訳が無いのに、この結果があるという事は、就職氷河期を

勝ち抜いた自信が「出来る自分」という偶像を作り上げ、自分への期待値が「仕事が面白い」にすり

替えられてしまった結果だと推察できるのです。

 

しかし、会社生活が始まるとストレスフルな生活が始まり、架空の偶像である自己像が打ち砕かれ、

心のバランスが崩れてしまうのです。従って偏差値の高い大学出身者の方が自分に対する期待値が

高い分、「新型うつ」の発症率もたかくなっています。社会人としての処世術や常識に欠ける分だけ

自分の意見や思惑が通らないとガクっと心が折れてしまうのです。

 

専門家の中には家庭の変化が影響しているとの指摘もあります。今の若者は大事に育てられ、危険

な物には親が触れさせないように庇って来たので、ストレスに対する経験値が低過ぎるようだ。その

上、学生時代に対人関係や相手の目を見て話せないという不安障害や電車に乗ると動機や発汗がして、

苦しくなるというパニック障害を経験していたりする場合が多く、そのまま、企業という縦社会に入

って不条理に直面し、一機にうつが進んでしまう。という例が多く見られます。

 

(2)メディアの取り上げ方の変化。について言えば、「ルーピング効果」という社会現象が一つ上げ

られる。これは、ある病名がマスコミを通して問題化されると自分がその病気かもしれないと疑った

人々が大挙して専門医を訪ね、結果的にその疾患が増える要因になってしまう。という現象の事です。

うつ病に関しても1996年には「うつ」という文字の入った出版物は4冊だったンおに、2011年には33冊

も出ている。うつのドラマなどもあって、身近な存在になったのは事実ですが、メディア、特にネット

による新型うつの広がりを見のがすわけにはいきません。

 

オンラインゲームにはまり過ぎてうつ症状になった人もいれば、うつの人のブログに共感し、この人が

うつなら私も…。と気付いて病院に来る人も増えています。自分のうつ生活をネットで毎日アップして

いる人もいます。ネットとうつの因果関係は不明ですが、何らかの相関関係はありそうだと考えている

専門家も複数居るようです。(つづく)

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          仕事になるとうつ症状になるにはいろいろな要因が考えられます。☝(1)家庭環境

P.C.idm.jpgブログms.jpgパソコンと手ms.jpg

(2)メディア特に

ネット関係

 

 

 

(3)診断基準と新薬については、次回…。

「新型うつ」は病気か?それとも...。Vol.2

今、不思議な「うつ」が急増している。厚生労働省の統計によれば、うつ病や躁うつ病等の気分障害は、1999年の

44万人から2008年には2.4倍に跳ね上がっている。2008年の数字は104万人。治療現場の医師に聴くと、この数字の

上昇分はほとんどが「新型うつ」だとのこと。1999年を境に一機に増えたのが「新型うつ」だと言うのだ。

 

直接患者と接する機会の多い産業医に話を聴くと、「うつで休職した人が海外旅行や飲み会に出かける。という程度

では、最近驚かなくなった。」そうだ。産業医が感じる新型うつの特徴に「幼稚性」が上げられる。社会人とは思え

ないほどの子供っぽさ。こういう連中はほとんどが、「会社が自分を評価してくれない。」という不満を口にする。

「仕事の評価は他人がするものじゃないの?」と苦言を呈すれば、「僕の考えをフェイスブックに書いたら、みんなが

『いいね!』って押してくれてます。コメントも賛成ばかり…。それなのに僕を評価しないなんて会社が判ってないん

です…。」

 

友人、知人で構成されてるフェイスブックで『いいね』ボタンを押すのは、おつきあいだから。仕事の中身を精査し

ているわけじゃないのに、全く理解出来ていない。最近ではネットでいろいろ調べて「自分はうつです。」と診断を

待たずに言い切る若者も増えて来ているようだ。医師の方が呆れてしまうほどの思い込みで、「さあ、診断書を書い

てくれ!」と言わんばかりの勢いでやってくる。詳細を聴くとなるほど症例にはあてはまるので、診断書を出すと、

ニコニコ顔。後で漏れ聞いた話では、その日のツイッターに「診断書ゲット!」と書き込みがあったそうだ。

 

 

従来型のうつのクライアントさんなら、「ゲット!」などという表現は絶対にしない。果たして自分の下した診断は

正しかったのだろうかと医師の方が悩んでしまった。しかも、何とか休養を終えて職場復帰しても再発率が高いのも

新型うつの特徴です。人事担当者の中には休養中に旅行や飲み会に参加するのは就業規則違反と言う人もいますが、

今や休養期間中に社員が何をしようと干渉してはいけないのです。うつで苦しんでいた人が旅することでストレスが

解消し、回復の兆しが見えたとしたら、喜ばしいこなのですから…。それよりも職場復帰の時期を間違えると、再発

する可能性が非常に高い方が問題なのです。

 

休養中に旅行をしたり、友人との語らいで精神的に復活したと判断した患者を職場復帰させたが、1ヶ月もしない内に

再休職になってしまったという例が多々報告されている。見た目は「新型うつ」の方が従来型のうつより症状も軽く

治りやすそうに思えるのだが、それは大きな間違いといえます。人間関係が原因に上げられるので配置換えなどを

人事に頼んでみても新しい部署で同じ症状で発病するケースが多いのです。本当にやっかいな病気ですね。(つづく)

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仕事はこんな具合で無里!

でもって、休養中。久しぶりに誘われたから、飲み会参加!同僚とはめ外しちゃった…。

ビル街ms.jpg                      緊張男ms.jpg         そんなんなら、もう、仕事しても大丈夫でしょ。職場復帰しましょう。

         や、やっぱり無理!仕事はできない!再休養に突入!

 

              壊れた心ms.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「新型うつ」は病気か?それとも...。

こんにちわ。バーミリオンハート代表の貝増です。でも、ブログの時はM.KAI(エム ドット カイ)で行きますね。

私はアメブロに自分のブログを持っているのでこちらはスタッフに任せていたのですが、最近、アメブロが営利目的

のブログの締め出しを始め、えらく制約が厳しくなってきたので目先を変える意味もあって、割り込ませてもらいま

した。

 

今、何かと話題の「新型うつ」について、6月7日号の「週間文春」から「新型うつ」は病気か?サボリか?という

大型キャンペーンが開始されました。ジャーナリストの森 健氏の記事です。途中で一回、休止があったものの、

6/7・6/14・6/21・7/5・7/12号と計5回に渡っての特集記事でした。「今、会社の人事担当者を悩ませる不思議な

うつ症例が若い世代に増えている。」という書き出しで始まりました。

 

仕事はうつ症状で出来ないが、夜の飲み会やテーマパークへの遊びには出かけられる。それを病気と認めるか…。

仕事のミスを上司に怒られるとその上司を避けてしまい会話すらしようとしない。これではいかんと、上司が呼び出し、

不満や言いたい事があるなら、言いなさいと促しても「いえ、別に…。」と口を濁す。しかし、自分のブログやツイッ

ターでこの上司の悪口を書き綴ってストレス解消…。この事実を偶然知った上司が、「なぜ、直接言わないでこういう

ことをするんだ!」と責めると、あくる日から病欠で2日も休み、3日目に出社はしたが、上司に診断書を提出して休養

に入ってしまった。

 

診断書には「うつ病」と書かれており、人事部では受理せざるおえない。との判断。上司にはうつ病と言われてもただ、

信じられないという思いしかなかった。それでも彼の抜けた穴は課員全員で埋めなくてはいけないので、残った課員に

頑張ってくれと声をかけ、自分も彼の仕事の一部を引き受けて処理することに…。

 

しばらく忙しい日々が過ぎ、部下に彼はどうしてるかと聞くと、「元気みたいですよ。この間の夏フェスの我が社のブース

にも顔出しに来ましたよ。」とのこと、ブログやツイッターもまめに更新していると聴き確認してみると、病気とは思えない

のりのりの様子。さすjがに上司も頭に来てすぐ電話を掛けたが留守電状態で繋がらない。いらいらしていると本人からメール

が届き、「まだ、本調子にはほど遠いのでもうしばらく休暇を取ること、御理解下さい。」あきれてしまう上司。

 

これが、「新型うつ」の典型です。従来のうつ病は自分を責めるあまり、「死にたい。消えたい。」となって自殺願望

に繋がっていたのですが、「新型うつ」は他者を責める「他罰性」が強いのです。その特徴を次に上げてみましょう。

1)発症する年齢層が二十代後半から三十代の若い世代に偏っている。

2)自分ではなく他人を責める「他罰性」が強い。

3)うつ病の診断はされるが日常生活にはほとんど支障がなく、自分の好きな事は充分以上にできる。

 

特にこの(3)には、周囲の大人が振り回され、怒ったり、翻弄されたりで、どうしても病気とは認めてもらえない

場合の方が多いようです。従来型のうつ病を「うつ」だと思っている人には、全く理解できない症状としか言いよう

が無いのでしょうが、これもある意味立派な病気だと私は考えます。(つづく)

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壊れた心ms.jpg

  

 

   つらくて仕事できません!心壊れてます…。

 

 


日焼けms.jpg怒る上司ms.jpg

                  何だよ海水浴には行けるのに仕事は出来ないのかよ!

                  俺は怒ったぞ!!!!

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